2021/04/13
2つの家が紡いできた地酒物語・第2章。
すべて福井で生まれた素材の大吟醸。
純米大吟醸『わかさ』 小浜酒造
今から約200年前の話。集落の名家は酒を造り、生業とするようになっていた。山を挟んで並び立つ吉岡家と逸見家。約130年後、協業しようと一つになり、銘酒『わかさ富士』が生まれる。その伏線として両家の長男長女同士が結婚し、その間に生まれたのが今回の主人公・吉岡洋一さん。両家の期待を一身に受けて生まれた彼はしかし、それが嫌で小浜を飛び出し、50年もの間戻ることはなかった。
その間に日本酒を取り巻く環境は大きく変わった。旨い酒は売り方さえしっかりすれば売れる。事実、吉岡さんの義理の息子・高岡明輝さんは海外で吟醸『熊川宿』を200本完売してきた。しかし時代の流れは待ってくれず『わかさ富士』は暖簾を下ろす。50年の間、吉岡さんが学び経験してきた流通、そして地域創生の知識を今こそ。情念の炎を燃やし、再興を誓った。1年半もの時をかけて新規の酒造資格を取得、能登の熟練杜氏の心を動かし、酒造りを再開する。
そして2021年、目標の一つであった純米大吟醸の完成をみた。小浜で取れた酒米・山田錦、近くを流れる南川の清水、福井県が開発した酵母、ラベルも小浜の高校生がデザインと、オールメイドイン福井の純米大吟醸。桜の咲く頃に披露される。小さな酒蔵が紡ぎ出す地酒物語第2章はここから始まる。
小浜酒造
【住所】福井県小浜市中井18-34
【電話】0770-64-5473
【時間】9:00〜17:00
【休日】土・日曜、祝日
【HP】あり
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