【世界から発信! ふくい人滞在記。】
2020/01/23
目次
1.圧倒的な自然の営みを体感
2.熱帯から氷河まで
3.道のりがとにかく長い!
4.とにかく(何かと)ツラい!
5.防寒、防水、除湿、そして保湿の準備を
6.ひとりでは登れない山
7.日本から持参したいアイテムたち
8.サファリのススメ
9.トラブル回避のために、事前に知っておきたいこと
10.余裕をもった行程を
11.必見! 登山6日間を3分間にまとめた貴重映像
4.とにかく(何かと)ツラい!
キリマンジャロ登山最大の敵。それは、高山病です。血中酸素飽和度の低下が、頭痛や吐き気、めまいなどの症状を引き起こします。急な高度上昇を避ける、高山病予防薬を服用する、水を大量に摂取するなどの対策があるそうです。

高度3,700mを越えたところから、現地ガイドの指示に従いオキシメーターで血中酸素飽和度を測って体調を管理しました。
96~99%が標準値で、地上で90%を切る場合は異常値、十分な酸素を臓器に送り込めない状態と判断されます。山中では70%に落ち込むことも珍しくありません。ガイドによると、50%台まで落ちた場合は登頂を断念せざるを得ないとのこと。私は幸い、最後まで90%台を維持しました。

検査中の様子。呼気を強めると瞬間的に酸素飽和度が上がっていきます。酸素飽和度は平常値を維持した私も、さすがにサミット中(山頂アタック)にはめまいを感じ、何度か意識が飛びました。
また、山の中では水は貴重品です。約4,400mで森林限界を迎え、以降は水場がありません。

そして、山中で支給される貴重な水は、なんと川水。煮沸してあるとはいえ、ペットボトルの水との違いは一目瞭然…。山中でおなかを壊す人も少なくありません。

他にも、寒さは堪えました。特に山頂が近くなると、寒さが染みてきます。標高4,750m、最後の山小屋『キボハット』では、ガイドから散々「登頂アタックの間は時間が限られているから、寝て体力を温存するように」と指示されましたが、体温が低下していて、なかなか眠りにつけませんでした。
5.防寒、防水、除湿、そして保湿の準備を
標高6,000m近い山頂では気温がマイナスになります。また、キリマンジャロ周辺には適度な降雨量があります。アフリカ生活中の私は日本のような品揃えには恵まれていない環境にあり、多少の限界はありましたが、防寒防水は万全な対策を講じました。
しかし、除湿と保湿は落とし穴でした。3,000mを越えると気温が下がり、一度濡れた衣服や靴は、なかなか乾きません。湿度も下がっていて、乾燥します。唇は荒れ、登山中に患った咳が悪化しました(おかげで下山後、肋骨を負傷する始末です…)。ぜひ、除湿剤やマスクの携帯、肌荒れ対策なども万全にご準備ください!
6.ひとりでは登れない山
キリマンジャロ入山には、経験を積んだガイドの同行が義務付けられています。今回は登山仲間5人でパーティを組みましたが、メインガイド1名に加え、サブガイド2名、コック、ウェイター(身辺係)、ポーターなど総勢16名が同行、最終的には21人の大所帯となりました。

信じられないスピードで山を登っていくポーターたち。信じがたい荷物の持ち方ですが、きちんとしたリュックを背負う我々をどんどん追い抜いていきます。勝負する気もありませんが、一生勝てる気がしません。

単独の登山客もいらっしゃいましたが、かならずガイドやポーターがついているため、1人でのキリマンジャロ登頂はあり得ません。
私は、体力的にも精神的にもきつい瞬間を励ましてもらい、エネルギー不足のときには食べ物を恵んでもらい、お互い客観的に体調を観察しあいました。感動を共有したパーティなしには、キリマンジャロ登頂はあり得なかったと感じています。
キリマンジャロは、決してひとりでは登れない山なのです。
