月刊ウララ9月号特集 最高のローカルを往く『北陸温泉宿の旅』から厳選宿をご紹介

2020/09/09

心の琴線に触れる、そよぐ湖面と静寂。

虹岳島荘
こがしまそう
◉福井県若狭町・虹岳島温泉

部屋は全部で26。同じレイアウトの部屋が2つとなく、来るたびに違う部屋を楽しむかと思いきや、リピーターそれぞれに好みの部屋があるそうで、同じ部屋ばかりを予約するとか

日本らしい空間の中で心を和ませる、静寂という贅沢。

国道27号線から梅街道へ、そしてさらに脇道へ。行き止まりには三方五湖の一つ、水月湖。耳を澄ますと、聞こえてくるのは風が揺らす湖面の波音、遠くで聞こえる鳥のさえずり。それ以上はない。
静寂という贅沢。都会の喧騒に囲まれながら住む人たちは、この静寂を心の奥底から求めている。だからこそ、そんな空気の中に身を置きたいと、秘湯中の秘湯にやってくる人は全国から絶えない。
約200年前に豪農が暮らしていたという合掌造りの古民家を移築した本館は、訪れる人々を大きく包み、そして癒す。昔ながらの家というのは、日本人には郷愁を誘い、外国人からは日本らしいと歓喜の声を上げさせる。湖面に沿うように移築された全室からは水月湖を望むことができる。ソファに深く腰掛け、たゆたう水面をただ眺める。時間がゆっくり流れるような錯覚に陥り、大きく息を吸い込みたくなる。
様々なアクティビティは用意されているが、敢えて強調しない。何もしないことの方が贅沢に感じるはずだから。さらに働く人々がアットホームでこの宿を愛している。宿が好きな人が宿を作る。心和む静寂の空間があるからこそ、この宿は全国の人々に愛されている。

夏季限定でオープンする温泉プール。目の前には水月湖。ここで少人数のパーティーを行なうことも可能で、プライベートな空間を演出
地下にある露天風呂。水月湖が目の前に広がる絶景スポット。
合掌造りならではの梁をむき出しにした廊下。壁も土壁にし、和の風合いを醸し出している。
若狭湾の海の幸、そして山の幸をふんだんに盛り込んだボリューム満点の会席料理が並ぶ。かにやふぐ、あわび、うなぎ料理のコースも人気。
プールの奥にあるのはまさに“秘密の部屋”。宿に泊まりながら仕事をする人用に設けられたスペース


◉温泉 Information
源泉名:虹岳島温泉
泉質:単純弱放射能冷鉱泉
泉温:16.2℃
湯量:測定不能

◉宿Information
【住所】福井県三方上中郡若狭町気山334-1-8
【電話】0770-45-0255
【料金】1泊2食1万4,190円~(1室2名利用の場合の1人あたり)
【時間】チェックイン/15:00~、チェックアウト/10:00
【HP】あり

◉ACCESS
電車:JR敦賀駅からJR小浜線に乗り換え気山駅下車。タクシーで5分。無料送迎あり(事前予約が必要)
車:国道27号線気山交差点を三方五湖方面に曲がる。踏切を越えて最初の信号を左折、600メートルほどを右折し道なりに進む

月刊ウララ9月号(582円+税)の巻頭は『ふたたび巡る、越前・若狭』より『麒麟がくる』のゆかりの地をご紹介。また今、気になる場所・ヒト・コトをご紹介する『What’s Hot』もお見逃しなく。書店、コンビニ、通信販売で好評発売中です。ぜひご覧ください。



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#エンタメ#月刊ウララ

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