月刊ウララ12月号特集から『食のまち、小浜へのグルメ旅。』をご紹介!

2019/12/10

地元のお魚は 地元の鮨屋で

豊かな漁場で育まれた天然の恵みの数々。親子2代の知恵と技でその魅力をお鮨に。シンプルかつ奥深い和食の文化に触れる。

鮨富
若大将のおススメは小浜の代表的な魚でもある「連子鯛」。桜色の肌をもつ美しさ。淡白ながらも締まった身に、柚子がアクセントに

リアス式海岸と複雑な天然礁に囲まれる若狭湾は、温度差のある海水が混じり合うことでプランクトンが多く、日本でも有数の豊富な種類の魚介類が水揚げされる。その数は年間の水揚げで400種類にも上るという。

小浜市広峰に店を構える『すし処 鮨富』は、親子2代で切り盛りするまちのお鮨屋さん。大将の島川捨義さんは滋賀県の出身で、鮨屋を開きたいと考えた折に小浜に住む親類から「小浜の魚は豊富で美味しい」と勧められ、移住を決断したそう。

以来、37年近く地元の天然モノにこだわってネタを提供してきた。「せっかく素晴らしい産地が目の前にあるんやから、天然を食べてもらわんとね」と捨義さんはそこか自慢げな表情で話してくれた。

鮨富
「鮭の親子ちらし」は、イクラ本来の旨味が引き立つ上品な味。

「鮨富」の味に幅が広がったのは4年前のこと。息子の陽平さんが若大将としてカウンターに立つようになった。19歳から三重県の寿司屋で6年間修行し、小浜に戻ってきた。「こっちに帰ってきてまず驚いたのは、鯵や鯖の芳醇な甘みでした」。

以来、陽平さんは自分の目でネタを仕入れられるように毎朝市場に赴き、仲買い人と一緒に魚を買い付けている。「最近は漁場の環境も変化していて、昔の『旬』の定義が通用しなくなっています。だからこそ、自分の目で1匹1匹の旬を見極めたいですね」

のれんを受け継ぐ2代目として、「少しでも寿司文化を知ってもらい、小浜の魅力を伝えていきたいですね」と意気込む陽平さん。その姿を見守る捨義さんの関係性も垣間見える『鮨富』は居心地がいい。

鮨富
【住所】福井県小浜市小浜広峰83-1
【電話】0770-53-0337
【時間】正午〜14:00(13:40LO)、17:00〜21:00(20:40LO)
【休日】月曜
【席数】26席 
【駐車場】3台
【SNS】Instagram


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